高く 遠く -'10 | IKUKO KUSAKA Masterpiece Management


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                     Photo by TETSURO CHIHARADA
                                       撮影地:天童高原スキー場


題名 ・・・・・ 『 高く 遠く ー’10』



white.jpg寸法 ・・・・・ 高さ37.5×幅35.5×奥行き36(cm)

材質 ・・・・・ ウルグアイ産黒御影石、鉄台座

価格 ・・・・・ 443,000円(税込)
         410,400円(本体価格) 

制作年 ・・・ 2009.7 




 作品制作の意図(思い)


『人間一人ひとりが
それぞれ一回きりの「生」を生きる
 ということをテーマに制作いたしました。


誰しもが、たった一回きりの寿命を生ききる
生きなければならないということを
緊張感ある造形で表現したいと思いました。




 この作品で、私は
 階段をかたちのモチーフとしました。


 緩やかにカーブしながらも
 円を描くらせん階段とは異なる
 折り返すかたちの階段です。


 それは、人の一生というものは
 大なり小なりいつも決定・決断の上に成り立っているという
 私の考えを反映させているからです。


 決定・決断の度に味わう
 「これが人生の折り返し地点かもしれない」
 「転機」かもしれない、という不安と期待の入り混じる思いを
 折り返す階段のイメージで表現したいと思いました。




 昨今、生きることがとても厳しく
 困難なことのように語られています。


 この作品を制作していた頃、私自身、実際に
 人生とはそういうものだと、どこかでネガティブなものを
 感じている状況にありました。


 そんな時期に、折り返す階段で
 一回きりの「生」を表現したというと
 この文章を読んでくださっている方は
 私が「生」を消極的で、ネガティブにとらえて
 表現しているのだと思われるかもしれません。




 けれども、私が本当に表現しようとしていることは
 全く逆なのです。


 私はいつも、ネガティブなものを感知して
 そこで感じる様々な思いをきっかけに制作を始めます。


 そして私はいつも、制作の最初から
 作品の完成形のイメージを、きっちりと固定した上で
 制作を開始するわけではありません。


 それでも、いつも心のどこかで、それは必ず
 希望の表現に昇華できるに違いない
 と信じて、彫り始めているのです。




 私自身、自分には答えのわからないことを
 制作のテーマとして掲げ、
 その制作の期間、精一杯作り、考えることを通して
「希望」というものに
 たどりつく体験をしているのだと感じています。




 私は、どんなに困難と思われる状況の中でも
 人間に生まれることができたからには
 心・精神は常に自由に、「高く 遠く」を目指して
 一回きりの「生」を生きていきたい・・・、と願っています。


 そんな祈りを込めて
 この階段は、下におりて戻ってくることなく
 前進して、終わりなく上り続けて行くことを
 強調するように表現いたしました。




 この作品を見て下さる方にも
 その方ご自身の一回きりの人生を謳歌する
 「元気」を届けられたら
 という思いで、制作いたしました。




 この作品を見て下さる方が、意識の上で
 この階段を上りながら、ご自身の心の内と向き合い
 対話する時間が提供できたなら
 私はとても嬉しく思います。』