題名 ・・・・・ 『 羽化の朝 Ⅱ 』
寸法 ・・・・・・ たて23.5×よこ10.5×あつみ3(cm)
材質 ・・・・・・ 台湾蛇紋石・イタリア産大理石・シルバークレイ
展示方法 ・・ ①壁面に2点フックを打付、架ける
展示方法 ・・ ②自作の展示用つい立に取り付けて、置く
展示方法 ・・ (つい立て寸法 たて64×よこ30×奥行き42cm)
価格 ・・・・・・ 36,000円(税込)
価格 ・・・・・・ 33,333円(本体価格)
売約済
作品制作の意図(思い)
『 数年前のある朝、自分の青空アトリエにつくと
蝶がまさに羽化しているところに遭遇しました。
その数日前から、私は自分がアトリエに置いている
原石の割れ肌に、蝶のさなぎがついていることには
気づいていました。
そのさなぎが、いつ羽化するのだろうと
毎日、目は配っていたものの、本当に羽化している
最中に立ち会える日が来たことに、
とてもドキドキしました。
朝露の中、蝶の羽もしっとりと濡れていて、
か弱く、儚なそうで・・・。
でもきっと大丈夫・・・。
羽が乾いて飛び立つまでは、
誰にもおそわれないように・・・
と祈る気持ちで眺めていました。
そんな体験をしたあと、台湾蛇紋という
美しい緑色の大理石に出会いました。
あおあおとした夏の木の葉のような色みの石です。
この石を観たときに、あの蝶は、
私の原石の上で羽化したけれど
本当はこんな風にあおあおとした木の葉の上で
羽化させてあげられたら
もっと美しく見えただろうなぁ・・・と
ふと思い出しました。
そんな、ささやかな思いから、
この作品は生まれました。
蝶の羽の濡れた感じ、緑の葉を
朝露がころがるように流れるイメージを
シルバーで表現してみたいと考えました。
この作品を手元において下さる方が、
さなぎからかえったばかりの蝶の初々しさを
イメージしていただけたらとても嬉しく思います。
そして、この蝶を眺める、そのほんのひと時、
現実的な日常をはなれて、その方ご自身の心の、
とてもピュアなところに立ち帰っていただける
ような時間が提供できたなら、
私もとても嬉しく思います。 』